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プロジェクトストーリー

PROJECT02日本最大規模の業務システム

PROJECT02 日本最大規模の業務システムPROJECT02 日本最大規模の業務システム

ハイスキル者やベテランエンジニア、
お客様、パートナーの方々まで
目的を共有した、開発体制の構築

プロジェクトマネジメントにも携わりながら、要件定義から技術選定、開発体制構築まで。

日本でも最大規模の企業の業務システムを、マルチベンダーで開発を行い、さらに業務を分けて各社がプロジェクト運営をしていました。
私が支援させていただいたベンダー企業1社だけでも、全体で30億円を超える規模でした。
弊社が担当していたのはその中の1つのコンシューマ向けサービスで、PCサイト、スマートフォンサイトの開発です。
皆さんも100%知っている企業で、半数以上の方が使われているサービスだと思います。

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遅延する要件定義を前進させる

弊社は要件定義を行うメンバーとしてご協力をさせていただいておりましたが、ユーザーとの打ち合わせはベンダーが担当していました。しかし、業務が非常に大きく要件の取りまとめが難しく、さらに、お客様側の複数の組織を跨りながら要件・仕様を決定する必要があったため、詰めきれずにどうしても確定が遅れました。

決定しないと進まないタスクもあり全体のスケジュールも遅れ、残念ながらスケジュールの延長は許容されずに高稼働になる事が多々あります。長丁場になるプロジェクトであったため、プロジェクトメンバーが疲弊する事を避けるために下記2点の対応を行いました。

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1.設計要員を要件定義要員にアサインし直し、工数も確保して育てる

要件・仕様が中途半端な状態で基本設計を行った場合、修正工数といづれ詳細設計以降に打撃を与えてしまう事がよくあります。 そのため、設計要員で参画していた弊社の社員に一部機能の要件を説明し、担当機能の設計に落とすための仕様詰めに工数を活用させていただきました。各社協力的な方が多かったので、どうにか金銭的な調整も行うことが出来ましたが、要件・仕様を確定させられるだけの責任が発生するので、業務と教育を並行して行いました。当時の社員はいきなりレイアーを引き上げられたのでとても苦労したと思いますが、結果的には成長し、お客様からも一目置かれるエンジニアに成長してくれました。

2.ベンダー側の立ち位置として、ユーザーとの打ち合わせに直接参加

ベンダー担当者もやる事が多岐に渡るので、全てを担うのも非現実的です。また、その下で口を開けて待つエンジニアになるのも無意味なものです。そのため、ユーザーとの要件・仕様詰めの会議に直接参加をさせていただき、確定したものを即モックアップや資料に反映して提示することにより、スピードアップを行う事が出来ました。業務要件を確定させながら、システム要件を決めるためにフレームワーク・オープンソースの選定も行いました。その分、最前面に立ち責任を持つことになるので、良い意味で自分自身の退路を断つこともでき、 また、社員にも大企業のユーザーとの打ち合わせの場の空気感を経験させる事が出来ました。 プロジェクトが終える頃には、若手社員が誰に対しても物怖じしない胆が据わったエンジニアになっていました(笑)

上流工程で上手くいかず、結果的に色々と妥協をして「要求が満たされない」「リリースできない」状況になると、エンジニアが地位を下げる事になります。それに対して不満ややるせない気持ちを持つくらいであれば、弊社が本当の意味で「お客様の役に立つ」役割を担い、チャレンジすれば良いと考えています。

いざ開発へ

要件定義、基本設計が終わりに近づき、開発のための詳細設計要員、実装要員が必要になりました。その時は、プロジェクトリーダーのような立ち位置で予算や要員計画の検討もしていたので必要な人数や時期は把握していましたが、リーマンショックから回復基調が出だした頃でエンジニアが不足している時期でした。また、規模が大きいため複数人でコミュニケーションを取りながらの開発が必要だったため、足並みを揃えながらの開発が必要でした。

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目的を共有した、開発体制の構築

そのため、社内のリソース状況を調整しながら、各重要なポジションに社員をアサインし、弊社がしっかりと開発が出来る体制を構築しました。その時の社員数は20名程で、プロジェクトにパートナー含め最大15名アサインし、並行して20人月規模を切り出して受託開発も行っていたので、かなり勝負に出ていました。
特に重要だったのが、技術的な防波堤になってくれるハイスキルエンジニアと経験値の高いベテランエンジニアの存在でした。プロジェクトが進むにつれて、クオリティ・コスト・デリバリーの優先順位は必ず変化します。しかし、稼働が高かったり、技術的に優れていないエンジニアはクオリティを忘れがちになるのも事実です。そういう時に、クオリティを最優先に発言するエンジニアがいる事で、最適な判断をする事が出来ます。どうしてもクオリティの優先順位が低い状況だったとしても、最大限クオリティを確保したプロジェクト運営ができるようになります。そして、プロジェクトにベテランエンジニアの方がいる事で、年齢層が若いエンジニアが多かったとしても、自ずと安心と落ち着きをもたらしてくれることが出来ます。

テスト工程でベテランエンジニアが支援することで、とても安定感が増しました。
また、社員、弊社パートナー含め、参画・面談をする時には、必ず「正直なプロジェクト状況」と「求める仕事のスタンス」の話をしていました。事前に基本的な考え方を共有した上で重要なポジションにアサインすることで、一般的には、二次請け三次請けだと経験できないような責任も背負い、ポジションも得て成長の場を得る事が出来ます。
目的はプロジェクトの成功ですが、プロジェクトを成功させるためには、マネージャーはただ単にお金を調整してアサインするのではなく、組織文化の構築が重要だと考えています。そして、その組織の中には必ず技術力(テクニカル・マネジメント)の高い人・そう成長したい人をアサインする必要があると考えています。
結果的には、お客様からも「成功したチーム」と評価いただけることが出来ました!!!
まだまだ経験やスキルが足りないメンバーも多かったですが、ハイスキル者やベテランエンジニア、お客様、パートナーの方々と組織で対応出来た事例だと思います。

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